
マンション売却で内覧が大変に感じる理由 | 対処法や内覧なしで売る方法
マンション売却時の内覧は、掃除や片付け、スケジュール調整、立ち会いなど、想像以上に負担を感じやすいものです。
内覧が大変に感じる理由はさまざまですが、負担を軽減する方法もあります。加えて、内覧なしで売却する場合の注意点についても解説します。
内覧対応のポイントを押さえて、ストレスの少ないマンション売却を目指しましょう。
マンション売却で内覧対応が大変だと感じる理由
マンション売却において、内覧対応は大変なイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
内覧対応が大変だと感じる主な理由は以下のとおりです。
- 掃除の必要性があるから
- スケジュールを合わせなければいけないから
- 内覧時間が長くなるから
- 内覧成功へのプレッシャーがあるから
主な理由について詳しく解説していきます。
内覧がある度に掃除する必要があるから
売却するマンションの条件が良くても、汚れが目立っていたり整理されていなかったりすると、内覧者に良いイメージを持たれません。
そのため、掃除や片付けをして印象を良くする必要があります。特に、水回りの清潔感やニオイ対策、整理整頓は行うとよいでしょう。
購入希望者に気を使い、内覧の度に掃除をする手間がかかるため、大変だといわれています。
内覧希望者にスケジュールを合わせるから
内覧の日時は基本的に購入希望者の都合が優先されるため、売主は予定を合わせる必要があります。
平日や週末の予定が制限されたり、急に内覧が入ってしまったりするため、大変だと感じる人が多いようです。
また、売却に不利にならないよう、内覧の対応者以外の同居人や家族に外出してもらうことも、スケジュール調整が大変な理由の一つです。
内覧対応の時間が長くなることがあるから
売却するマンションに強い興味を持っている購入希望者ほど、長時間にわたり室内を見学する傾向があります。
そのため、内覧は10〜15分程度で終わる場合もありますが、30分〜1時間かかるケースもあるようです。
収納スペースや設備の状態などの質問をされたときは、その都度説明することになります。また、複数組が同じ日に内覧する場合もあり、同じ説明を何度もすることに疲れてしまうこともあるでしょう。
時間が拘束されるだけでなく、内覧者に対する気疲れも大変だと感じる要因の一つです。ただし、物件に強い興味を持っている人は、それだけ購入する確率が高い人といえます。
内覧を成功させることへのプレッシャーがあるから
内覧は成約に直結するため、1回1回の対応が非常に大切です。そのため売主の中には、失敗できないというプレッシャーを抱えてしまう方もいるでしょう。
売却期間が長引いたり、内覧回数が減っていったりすると、「今回で決まって欲しい」という期待感が高まり、精神的に疲弊しやすくなります。
また、時間と労力をかけたにもかかわらず、内覧者の反応が良くなかった場合はショックを受ける方もいるため、精神的なストレスの原因ともいえます。
マンション売却で内覧の負担を軽減する対処法
マンション売却において内覧の負担を軽減する方法はいくつかあります。
- サポートが丁寧な不動産会社を選ぶ
- ハウスクリーニングを利用する
- 先に新居へ引っ越して空き家の状態にする
不動産会社選びやハウスクリーニングは、比較的すぐに実践できる方法です。詳しく解説しますので、負担軽減のために取り入れてみましょう。
丁寧にサポートしてくれる不動産会社を選ぶ
売主だけで内覧の対応をすると、スケジュール管理や掃除、片付けなどの負担が大きくなります。
そのため、丁寧にサポートしてくれる不動産会社を選ぶことで、負担やストレスを大幅に軽減することが可能です。
①スケジュール調整
売主の都合を考慮して、不動産会社が日時調整を代行してくれます。
②内覧時の立ち会い不要
マンションの鍵を不動産会社へ預けておけば内覧対応を任せることができ、立ち会いの必要がありません。
③事前の準備のチェックやアドバイスをくれる
内覧時の印象を良くするためのポイントや、家具配置などアドバイスしてもらえます。
④小さな修繕やステージングも代行してくれる
家具の配置変更や照明の調整など、印象アップの工夫に対応してくれる不動産会社もあります。
内覧にかかる費用が気になる方は、事前に不動産会社へ相談することで自分に合った方法を提案してもらえるでしょう。
ハウスクリーニングを利用する
マンション売却において清潔感は非常に重要です。しかし、売主が毎回自分で完璧に掃除を行うのはかなりの負担になるでしょう。
プロによるハウスクリーニングを利用することで、室内の見栄えを良くすることが可能です。エアコン内部やキッチンの油汚れ、水回りのカビなど自分では難しい部分もきれいにできます。
また、一度ハウスクリーニングを利用しておけば、内覧時の掃除は簡単な清掃だけで良いので、内覧がある度に力を入れて掃除する必要がありません。
売主の手間と時間を大幅に削減できるとともに、きれいな室内で成約率アップも狙えるでしょう。
先に新居へ引っ越して空室にする
売り出すマンションに住みながら内覧対応を行うと、部屋の掃除や片付け、プライバシーの配慮など多くのストレスが発生します。
そこで、可能であれば先に新居へ引っ越すのがおすすめです。先に引っ越しておくと、空室状態での内覧対応が可能になります。
物がないので内覧者に部屋の広さが伝わりやすく、購入後のレイアウトがイメージしやすいといったメリットがあります。
売主側にとっても家具や生活用品が置いていないため、急な内覧にも対応でき、プライバシーや生活感への配慮も不要です。
また、人が住んでいないため頻繁に室内が汚れる心配がありません。
内覧なしでマンションを売却するときのポイント
マンション売却において、内覧は必ずしも必須ではありません。 実際、内覧をせずに売却を成立させることは可能です。
しかし、買主が物件を見ずに購入を決めるため、設備の不具合などが後から発覚し、トラブルに発展することも考えられます。そのため、内覧なしでの売却はハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。
内覧なしで売却を進める場合、買主が物件を直接確認できないからこそ、信頼性や魅力を正確に伝えることが重要です。
内覧なしでマンションを売却する際の具体的なポイントと注意点を詳しく解説します。
競合物件よりも売却価格を下げる
内覧ができない分、買い手にとってマンションの購入には多少リスクが伴います。
しかし、内覧せずに購入できることで買主の心理的ハードルを下げられるため、価格面でアピールするのは有効な戦略です。
相場よりもやや低めに価格設定をすることで、より注目されやすくなります。周辺の競合物件と比べて価格を下げることで、内覧できないというデメリットをカバーできるでしょう。
写真や動画を撮って紹介する
内覧できないため、マンションの見せ方が非常に重要になります。高品質な写真や動画、360度カメラやVR映像などを活用して、買い手の不安をできるだけ解消しましょう。
写真や動画を使った紹介のポイントとして以下の内容が挙げられます。
- プロによる撮影で明るく見せる(広角レンズやライティングを使った写真)
- ウォークスルー動画で生活動線を伝える(玄関からリビングまでの流れなどを動画で見せ、生活の臨場感を出す)
- ナレーションやテロップ付きの解説動画を作る(日当たりや設備など伝えたいことの説明を加える)
物件の魅力をきちんと買主に伝えることで、売却活動がよりスムーズに進みます。
不動産会社に買い取ってもらう
時間をかけずに内覧も不要で売却したい場合、不動産会社に買い取ってもらうという方法があります。
不動産会社による買取は、内覧や広告活動をせずに短期間で売却できるというメリットがあります。
一方、買主を募集して売却する場合、売却活動や内覧対応などに多くの時間がかかってしまいます。
ただし、不動産会社はリフォームや再販を前提に物件を買い取るため、相場より1〜2割程度価格が低くなる可能性があります。
瑕疵や設備状況を開示する
買い手が内覧なしで購入を決めると、後で「思っていた間取りと違う」「設備が壊れていた」などのトラブルが発生することがあります。
そのため、売却前に以下のことを丁寧に伝えておくことで信頼を得られます。
①設備の故障や経年劣化の状況
備え付けの設備に不具合がある場合は、「給湯器は何年製で、時折◯◯といった症状が出る」など、設備の劣化状態や製造年数を伝えておきます。
②修繕履歴やマンションの管理状況
買い手が安心できる要素(修理した日付、管理組合の体制など)は積極的に開示します。
③住宅診断(ホームインスペクション)の実施
第三者による物件診断書があると買い手の安心感が増します。
物件の良いところも悪いところも丁寧に開示しておくことで、内覧なしでもトラブルなく売却することが可能です。