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築20年マンションの売却相場は?高く売るポイントと資産価値が高い不動産の特徴

築20年を迎えたマンションは、相場の下落や需要の変化など差が出てくる時期です。不動産は築年数が進むにつれて価格が下がる傾向にありますが、立地や管理状態、設備の仕様によっては相場以上の高値で売れる可能性もあります。

 

長年住み慣れた住まいを納得の条件で手放すために、築20年マンションの価格変動の実態と、高く売るために押さえるべきポイントを解説します。

築20年のマンション売却相場はいくら?

築年数と売却価格は相関関係があるため、築20年のマンションは比較的高値で売却できる傾向にあります。

 

初めに、中古マンションの売却相場について詳しく見ていきましょう。

築20年の中古マンション相場【2025年版】

REINSによると、2025年1月〜3月における築20年前後の中古マンション相場は7,786万円でした。以下に、東京都における築年数別の中古マンションの相場を表にまとめました。

 

項目 ~築5年 ~築10年 ~築15年 ~築20年 ~築25年 ~築30年 築30年~ 合計
価格(万円) 9,990 9,250 7,957 7,786 7,248 5,735 3,570 6,454
専有面積(㎡) 57.1 60.3 59.6 62.9 67.9 63.6 51.7 58.6
㎡単価(万円) 174.9 153.3 133.4 123.7 106.8 90.3 69 110.1

 

近年中古マンション人気が高まってきており、首都圏においては、築20年超の物件の成約件数が30%以上増加しています。築年数と売却価格の関連性については次の項目で説明します。

 

引用元:REINS|首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況

 

築年数別にみるマンション売却価格の傾向

一般的に築年数が古くなると、中古マンションの売却相場は低下します。

 

特に、築10年・築25年を超えると価格が一気に下がるため注意が必要です。REINSのデータでは、築10年を境に平均価格は2,000万円近くも低下し、築20年を超えると売却相場は緩やかに下落していきます。

 

築20年の中古マンションの特徴

 

  • 価格よりも立地・管理状態が成約率に影響しやすい
  • 築20年前後は価格変動が築浅の物件よりも小さい
  • 築20年を超えると㎡単価の下落幅が増加する

 

たとえば、2025年1〜3月のデータでは、㎡単価は築20年が123.7万円ですが、築25年は106.8万円となっています。そのため、中古マンションの売却を検討する際は、売却時期を考慮して判断することが大切です。

築20年でマンションを売却するメリットとデメリット

ここでは、築20年のマンションを売却するメリットとデメリットについて解説します。

 

売主はそれぞれきちんと理解したうえでマンションの売却を検討しましょう。

メリット

築20年でマンションを売却するメリットは以下の通りです。

 

  • 資産価値の下落が緩やか
  • 買主の需要が高い

 

先述したとおり、築20年のマンションは資産価値の下落が緩やかです。しかし、REINSの表の通り、築25年を過ぎると売却価格は一気に下落します。

 

また、以下の理由から買主は安心して購入を検討できるため需要が高い傾向です。

 

  • 2000年6月以降の着工であれば新耐震基準に適合している
  • 築浅物件よりも価格を抑えてマンションを購入できる
  • 大規模修繕が1~2回完了しているケースが多い

 

上記の理由から、築20年のマンションは売却時期として適しているといえます。

デメリット

一方で、築20年のマンションを売却するデメリットは以下の通りです。

 

  • 内装や設備のリフォーム費用がかかる
  • 修繕積立金や管理費の貯蓄が必要
  • 築浅物件よりも売却価格が安い

 

当然ですが、築年数が古くなると内装や設備の修理が必要になります。リフォーム未実施の場合、物件の印象が悪くなるかもしれません。

 

また、大規模修繕のようなマンション全体の修繕が必要な場合、コスト上昇が懸念されます。

 

新築のマンションは年々建築され続けており、新築物件と築20年の物件を比較すると新築物件のほうが需要は高い傾向にあります。そのため、競合物件との差別化が重要になるでしょう。

築20年マンションを高く売るためのコツ

築20年のマンションは資産価値が比較的高いため、高値で売却できるチャンスは十分にあります。

 

しかし、売却の方法や時期を誤ってしまうと、売却価格が大幅に下がる可能性があるため注意が必要です。

 

築20年のマンションを高値で売却するためのコツをご紹介します。

築年数が25年を過ぎる前に売却する

前述したように、築25年を機に不動産の売却相場は大幅に下落する傾向にあります。そのため、築20年の中古マンションを売却する場合、築年数が25年を過ぎる前に売却を検討しましょう。

 

築20年を超えると売却価格が大きく下がるのは以下の要因が考えられます。

 

  • 設備や配管の経年劣化により故障リスクが増加する
  • 間取り・設備の仕様が現在のニーズに合わない

 

高値で売れるには、築年数が25年を過ぎる前までに余裕をもって売却を進めましょう。

リフォームせずに売却する

 築20年マンションを売却する際は、リフォームせずに売却するのも一つの方法です。

 

リフォームをしても販売価格にそのまま上乗せすることはできないため、投資した費用を回収できないリスクがあるからです。加えて、売主の行ったリフォームを買主が気に入るとは限りません。

 

ただし、以下の修繕を行うと買主に良い印象を与えられるため、値引き交渉の防止に繋がります。

 

  • ハウスクリーニング
  • 壁や床の補修

 

マンション内のどこをリフォームするかは、不動産会社に相談したうえで決めましょう。

成約件数が多い1~3月に売却する

不動産売却は、新年度に向けた転勤・進学・入社準備により住宅需要が急増するため、特に1〜3月は成約件数が多い傾向にあります。

 

年間を通した流通市場の動きを以下の表にまとめました。

 

時期 市場の傾向
1〜3月 新生活・転勤需要で最繁忙期
4〜8月 閑散期で需要は減少傾向
9月 転勤シーズンにより需要回復
10〜12月 年末に向けやや落ち着く

 

1〜3月は多少価格が高くても購入を決める買主が多く、その他の時期と比較すると高値で成約できる可能性が高まります。

 

さらに、REINSのデータによると首都圏において、2025年1月〜3月の中古マンションの成約件数は12,385件となっており、前年度と比較すると25.5%も上昇しています。

 

このことから、中古マンションの購入需要は高まっており、高値での売却に繋がりやすい状況だということが分かります。

築20年以上でも資産価値が高いマンションの特徴

築年数が20年を過ぎると、マンションの売却価格は下落する傾向にあります。しかし、築年数に左右されずに、資産価値を維持して高値で売却できるマンションがあることも事実です。

 

最後に、築年数が20年以上でも資産価値を維持しているマンションの特徴を紹介します。資産価値を維持して高値で売却できるように、ぜひ参考にしてみてください。

駅から近く立地条件が良い

築20年以上でも資産価値が高いマンションの特徴1つ目は「駅から近く、立地条件が良い」マンションです。

 

  • 駅から徒歩5〜10分圏内
  • スーパーや学校、公園などが近隣に揃っている
  • 再開発や大規模な商業施設が建設されている

 

これらのマンションは、利便性が高くエリア的にも発展も見込まれるため、需要が変わりづらいのです。

競合物件にない特色がある

築20年以上でも資産価値が高いマンションの特徴2つ目は「競合物件にない特色がある」マンションです。

 

競合にない「唯一性」は築年数以上の価値があります。たとえば、以下のようなものが挙げられます。

 

  • 著名な建築家やデザイナーが設計
  • グッドデザイン賞などの受賞歴がある
  • 街並みを象徴するランドマーク性

 

こういった物件の特徴は、他の物件では代替できないため熱心なファン層が形成されます。結果として、相場が下落するタイミングでも価格の下落が起きづらいのです。

セキュリティ体制が整っている

築20年以上でも資産価値が高いマンションの特徴3つ目は「セキュリティ体制が整っている」マンションです。

 

  • エントランスのオートロック
  • 防犯カメラを多数配置
  • ディンプルキーやスマートロック
  • モニター付きインターホン

 

実際に、全国賃貸住宅新聞が公表している「入居者に人気の設備ランキング2024」の中で、オートロックが上位にランクインしています。このことから、セキュリティを高めるために、入居者・買主は多少高いお金を払う傾向にあると読み取れます。

 

セキュリティ体制が整っているマンションは築年数が古くなっても、売却価格を維持できるでしょう。

耐震性・耐久性に優れている

築20年以上でも資産価値が高いマンションの特徴4つ目は「耐震性・耐久性に優れている」マンションです。

 

耐震性・耐久性はマンションの資産価値に直結します。1981年以降の新耐震基準に適合している物件は、築20年以上でも評価が落ちにくい傾向にあります。

 

さらに、耐震診断やアフターメンテナンスの記録、建物カルテを開示できれば、買主の不安を抑えて価格を維持することも可能です。

 

築20年のマンションは売り手にも買い手にも合理的な選択肢となっており、市場の中間層として存在感が高まっています。しかし、築25年を過ぎると一気に売却価格が下落するため、売却を考えている方は早めに対応するとよいでしょう。